
無線LANのフリースポットについて
最近、公共施設や飲食店、ショップなどで無料の無線LANを利用できる公衆Wi-Fiスポット(フリースポット)を採用するところが増えてきました。しかしフリースポットは「誰でも無条件で利用できる」とは限らず、利用に一定の条件を設けたものも数多くあります。また、フリースポットは誰が利用しているのかわからないだけに、セキュリティ面で注意するべき点がいくつかあります。フリースポットに関する基本知識を簡単にまとめておきましょう。
フリースポットの種類
フリースポットは、
- ・ ホテルやショップなど「その場所の管理者がサービスとして無線LANを提供している」という性質の公衆Wi-Fiスポット
- ・ docomoやau、ソフトバンクなどの携帯電話会社が提供しているWi-Fiスポット
- ・ ISPなどが有料の会員制、または一定の条件(特定の携帯電話会社の端末ユーザーであることなど)を満たした人にだけ提供しているWi-Fiスポット
- ・ コンビニやカフェチェーンなど、個人情報を事前登録しておけば無料で利用できるWi-Fiスポットの4つに大きく分類できます。
の4つに大きく分類できます。
このうち2と3は携帯電話会社やISPとの契約が必要で、誰でも利用できるわけではありません。海外では1に相当する公衆Wi-Fiスポットが広く普及している国も増えているようですが、日本ではフリースポットの普及はこれからの段階です。
フリースポットのメリットは?
LTEやWiMAX2などのユーザーは、Wi-Fi環境下でなくても高速無線インターネット通信を行うことができます。しかし電波の受信状況が不安定になることもあり、周囲で多くの人が同時にLTEを使用する場合などは突然ダウンロード/アップロードが停滞する「パケ詰まり」という現象に巻き込まれることもあります。
また、多くの高速無線インターネットサービスは7GB制限など通信量に上限が定められており、できるだけ通信量は節約したい人が多いでしょう。そういう際にフリースポットの存在は非常に便利です。またフリースポットならWi-Fi専用のタブレットやゲーム機もインターネットに接続することができます。
フリースポットのセキュリティについて
上記の4種類の分類のうち、セキュリティ面でもっとも不安なのが1の公衆Wi-Fiスポットです。一般にWi-FiはWPA/WPA2-PSKでTKIPまたはCCMPという方式を用いて暗号化されることが多く、この暗号を復号するためには膨大な時間がかかるため、事実上、傍受は無意味ということになっています。しかし公衆Wi-Fiスポットでは「誰でも簡単に」接続できる利便性を優先して、WEPという解読の安易な暗号方式を用いられることがよくあります。中にはまったく暗号化されていないものもあり、このようなスポットはセキュリティ面ではあまり信用できません。
フリースポットを使用する際、セキュリティを重視するなら「ログインが必要なサービス」で、なおかつ「WPA/WPA2-PSKを使用しているサービス」を選びたいところです。
スマートフォンのWi-Fi設定の画面を見ると、周辺のネットワーク環境がチェックできます。このうちセキュリティ対策が施されていないネットワーク(誰でもアクセスできるネットワーク)にはカギ印が表示されていません。できるだけこのようなネットワークの利用は避けるべきですし、少なくとも素性のわからないフリースポットにはセキュリティ面からいうと接続しない方がいいでしょう。
また、セキュリティがしっかりしているネットワークでも、フリースポットを利用する際は個人情報の入力を避けるようにしてください。特に住所や電話番号、クレジットカード番号などの入力を求められた際は充分に気をつけましょう。
- 01
- 02
- 03
- 04
- 05
- 06
- 07
- 08
- 09
- 10
- 11
- 12
- 13
- 14
- 15
- 16
- 17
- 18
- 19
- 20
- 21
- 22
- 23
- 24
- 25
- 26
- 27
- 28
- 29
- 30
- 31
- 32
- 33
- 34
- 35
- 36
- 37
- 38
- 39
- 40
- 41
- 42
- 43
- 44
- 45
- 46
- 47
- 48
- 49
- 50
- 51
- 52
- 53
- 54
- 55
- 56
- 57
- 58
- 59
- 60
- 61
- 62
- 63
- 64
- 65
- 66
- 67
- 68
- 69
- 70
- 71
- 72
- 73
- 74
- 75
- 76
- 77
- 78
- 79
- 80
- 81
- 82
- 83
- 84
- 85
- 86
- 記事一覧に戻る