
移動しても途切れないローミング環境
ノートパソコンやタブレットで、無線LANを移動しながら長時間使っていてもなぜか途切れない……その理由は「ローミング」にあります。海外に行くときなど、スマートフォンの設定で見たことがあるかもしれないこの言葉、どのような技術なのかを紹介します。
ローミング環境とは?
ローミング (roaming)とは、インターネット接続サービス(無線LANを含む)やスマートフォン・携帯電話などにおいて、通信事業者間の提携により、利用者が契約しているサービス事業者のサービスエリア外であっても、提携先の事業者のエリア内にあれば同様のサービスを利用できることをいいます。
つまりA社と契約している人が、A社の電波が届く場所を超えてしまったものの、A社とB社が提携していたために、B社の電波が届く場所で同じサービスを利用できる、というわけです。
また異なる会社間でのサービス引き継ぎだけではなく、一つのアクセスポイントから別のアクセスポイントへ接続先を切り替える機能も「ローミング」と呼ばれます。
よく使われるのは海外でのサービス
特にインターネット接続サービスにおいては、海外でのサービスがよく利用されます。これは、日本の契約先プロバイダが提携している現地プロバイダのアクセスポイントへダイヤルアップ接続できる技術のことで、国際ローミングサービスと呼ばれています。少しお金がかかってしまいますが、わざわざ海外の現地プロバイダと新たな契約を結ぶことなく、日本と同様のサービスを受けられます。
日本国内におけるローミング環境
日本国内では以下のようなパターンで、ローミング環境の技術が使われています。
- 1. 移動中にA社の電波が届くアンテナA1からアンテナA2に乗り換える
- 2. 移動中にA社の電波が届くアンテナA1からB電波が届くアンテナB1に乗り換える
- 3. 社内などで無線ルーターの親機を数台置き、そのルーター同士を乗り換える
1や2の場合は、自動車や電車で移動している場合が多いかと思いますが、最初につながっていたアンテナの電波の届く範囲を超えた場所が、他のアンテナの電波の届く範囲であれば、アンテナを乗り換えて継続して無線LANを利用できます。ただし2の場合、A社とB社が提携していなければ、電波は途切れてしまいます。
また、3の場合は、社内が広い・複数階に渡っているという場合に使用される方法で、無線ルーターの親機(アクセスポイント)を増やすことで、電波が途切れない環境を作り出しています。
l>この環境を作れば、最初につながっていたアクセスポイントから遠く離れても、近くの違うアクセスポイントに接続されるので、そのままインターネットを使用することができます。
ちなみに3の場合、無線ルーターの親機がローミング環境の自動接続に対応している機器であれば、再接続の設定を行うことなく自動的に無線LANがつながったままになるのでとても便利です。
快適な無線LAN環境のための技術
このように、ローミングは無線LANを移動中でも途切れないようにする技術です。この技術のおかげで、快適な環境が整備されているともいえます。今現在、社内で無線LANが途切れることが課題になっているのであれば、ローミング環境となるよう、アクセスポイントを追加することをおすすめします。
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