
最初の「挨拶&概略説明ミーティング」の後、さっそく家電量販店や専門店を巡ってみた。なるほど「アニソン聞くならコレ!」みたいな売り文句のついた商品も複数見受けられる。ほぼ全メーカーさんのカタログを収集し、「同じ路線を狙っていると思しき商品をひととおり全機種」&「昔あまり見かけなかったスポーツ用などから特徴的なもの6種類」を購入& 「海外メーカーのパンフレット類をあるだけ全て」持ち帰り、考えるべき要素や注意が必要な要素の検討を始めた。

類似デザインにならないよう可能な範囲で確認する必要があるし(僕はこの分野専門の人間ではないので残念ながら過去の全機種のデザインまでは確認できないが)、 各社が売り文句にしているような外形に関わる特許系の要素も避けなければならない。帰宅して、もう使う事はあるまいと思って箱にしまっておいた工業デザイン系や人体アトラス系の本を倉庫から発掘してきて色々確認した。学生時代に人間工学や製図学、芸術用解剖学などひととおり修学してきているので全くの素人ではないが、その程度で何とかなるほど世の中は甘くないからだ。「音を出すコアの部分」と「実際に外耳道に触れる部分」に関しては僕が関与可能な要素ではないので、この時点でエレコムさんが主力としているイヤホンにおける同部品のサイズをそのまま踏襲することになる。僕が依頼されたのは耳に直接触れない部分のルックスに関するデザインだ。留意が必要なのは「危ない突起は避ける(怪我や破損の原因になったりカバンから取り出す際にひっかかって邪魔になる&成型※も面倒になる、先端の破損しやすさも好ましくない)」事と「耳から抜け落ちやすくなるような重心位置にならない」事だろうか。他に何か留意が必要な点は…追って考える事にしよう…。